滲出性中耳炎
滲出性中耳炎は何らかの原因で中耳腔に滲出液(分泌物)が溜まってしまう疾患です。患者様へは「耳に水が溜まる」と簡便に表現することもあります。耳が聞こえにくくなったり、耳の詰まった感じがしたりします。急性中耳炎と異なり、発熱や痛みを伴うことはほとんどありません。滲出性中耳炎はどの年齢でも発症リスクはありますが、多くが小児期に発症します。特に鼻の疾患がある時に併発することが多くみられますので、お子様が「なかなか鼻が治らない」というような場合は要注意です。
滲出性中耳炎の治療
OtoLAMによるレーザー鼓膜切開
滲出性中耳炎治療の基本は、鼻ネブライザーによる処置や耳管通気法など保存療法を選択します。しかし、保存療法で効果が見られなかったり、再発を繰り返していたりする場合は鼓膜切開術をご提案することもあります。当院ではメスで鼓膜を切開せず、OtoLAMというレーザーメスを使い正確に鼓膜を切開いたしますので出血もなく、表面麻酔の前処置により、ほとんど痛みを感じず0.5秒ほどの瞬時に鼓膜切開することができます。
外耳炎
耳の中の皮膚部分(外耳)に傷がつくと細菌に感染し、炎症が生じることがあります。そのような状態を外耳炎と呼び、痛み・かゆみ・耳の閉塞感・耳鳴りなどの症状が現れます。
外耳炎の原因で一番多いのは耳掃除です。単に耳垢を取り除いているのではなく、強くかいている方が大勢いらっしゃいます。耳掃除は極力少なくしていただきたくことが良いでしょう。入浴等で耳に水が入ってしまっても、鼓膜から奥に水が侵入することはありませんので、あわてて耳掃除せず、1日放置して自然に水が出ることを待っていただくことが良いでしょう。耳に入った水、耳垢、といったことでも気軽に受診していただけば結構です。
耳鳴り
周りで何の音も鳴っていないのにも関わらず、自分にだけは音が聞こえている状態です。耳鳴りの原因は多種多様ですが、実際に聴力障害を発症していることもあります。特に突然、耳鳴りが発症したならば、早めの受診をおすすめします。その他、ストレスや過労などが要因で耳鳴りが強くなるケースも考えられます。耳鳴りにお悩みの方は一度当院までご相談ください。