いびきについて
いびきとは睡眠時に発生する粘膜の振動音のことで、肥満や鼻疾患・咽頭部の障害などによって気道(空気の通り道)がふさがれることで起こります。昼間の眠気、すっきりと起きられない、朝のどがイガイガするなどの症状があれば、睡眠中の無呼吸・いびきが原因であることもよくみられます。
また、睡眠時の呼吸不十分が原因で酸素不足となることもあります。酸素が不十分だと脳の働きが低下しますので、集中力や記憶力・判断力が低下したりすることがあります。
さらに呼吸が止まったりする症状がみられる場合は睡眠時無呼吸症候群のおそれがありますので、特に注意が必要です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠時に1時間に5回以上の無呼吸、または一晩に30回以上の無呼吸が生じ、症状を引き起こした状態のことをいいます。症状としては、睡眠中のいびきや異常運動、起きてる時にぼーっとしている、集中力の低下、居眠り、夜尿、朝の頭痛などが挙げられます。
原因は呼吸の通り道が狭いため無呼吸をひきおこす閉塞型のものが大部分で、扁桃腺肥大、咽頭の疾患、強い鼻閉や肥満も原因になることがあります。その他、脳からの呼吸に関する指令に問題があり、呼吸運動に異常がおこる中枢型のものも存在します。
睡眠時無呼吸症候群の検査
検査用のモニタ機器を貸し出しいたしますので、ご自宅で測定していただけます
簡易睡眠検査
簡易型睡眠時無呼吸検査(SAS検査)は、睡眠時無呼吸症候群かどうかを判別する基本的な検査です。就寝前に鼻と指にセンサーを装着し、呼吸や血中酸素の状態などを測定します。それによって睡眠呼吸障害の程度(AHI)がわかる仕組みです。AHIが40以上かつ問診などによってSASの症状が疑われる場合は、CPAP療法に移ります。AHIが40未満の場合は、より精密な終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)をご提案します。
当院では検査機器を貸し出しをいたしますのでご自宅で検査していただくことができます。機器の配送、返送は宅配いたしますので、機器の受け渡しに来院していただくことは不要です。
睡眠時無呼吸症候群の治療
C-PAP治療
睡眠時無呼吸症候群の代表的な治療法です。就寝前にマスクを鼻へ装着することで、睡眠時に咽喉が狭くなった際、マスクから圧がかかり呼吸を補助してくれます。
C-PAPは使い方が簡単で、目覚ましい効果が得られます。副作用もほとんどありません。ただし、肥満による睡眠時無呼吸症候群の場合は生活習慣を整えない限りは根本的に改善することはないので、対症療法的な意味合いが強くなります。